水道のつなぎ目からの水漏れは、突然起こると慌ててしまいますが、日頃からちょっとしたチェックを習慣づけることで、そのリスクを大幅に減らすことができます。大きなトラブルになる前に、水漏れの兆候を早期に発見し、予防するための日常的なチェック術をご紹介します。まず、最も基本的なのが「目視点検」です。キッチン、洗面所、浴室、トイレ、洗濯機置き場など、水回り設備の蛇口や配管のつなぎ目を、定期的に目で見て確認する習慣をつけましょう。チェックするポイントは、接続部分に水滴がついていないか、滲んだような跡がないか、周辺が常に湿っていないか、などです。特にシンク下や洗面台下など、普段あまり目にしない場所は、月に一度でも良いので、懐中電灯などで照らして確認するようにしましょう。つなぎ目部分に「サビ」や「緑青(ろくしょう)」、あるいは「白い固まり(水垢・カルキ)」が付着していないかも確認します。これらは、わずかな水漏れが長期間続いていた痕跡である可能性がありますし、腐食が進行すると、そこから本格的な水漏れにつながることもあります。蛇口本体や接続ナットにグラつきがないかも、軽く手で触って確認してみましょう。緩んでいる場合は、水漏れの前兆かもしれません。ただし、無理に力を入れて動かさないように注意してください。パッキンの寿命も意識しておくと良いでしょう。一般的に、蛇口内部のパッキンの寿命は10年程度と言われています。設置から10年以上経過している蛇口は、特に異常が見られなくても、内部のパッキンが劣化している可能性が高まっています。水漏れが発生する前に、予防的にパッキン交換や蛇口本体の交換を検討するのも有効な対策です。また、月に一度程度、「水道メーター」を確認するのも漏水チェックに役立ちます。家の中の蛇口を全て閉めた状態で、水道メーターのパイロット(小さな円盤や針)が回転していないかを確認します。もしパイロットが少しでも回っていれば、どこかで水漏れが発生している可能性があります。つなぎ目だけでなく、壁の中や地中の配管からの漏水も発見できることがあります。冬場には「凍結対策」も重要です。屋外の配管や、冷え込みやすい場所にある配管には、保温材を巻いたり、凍結防止ヒーターを取り付けたりするなどの対策を検討しましょう。また、長期間留守にする場合は、水抜きを行うことも有効です。
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