マンションで水圧が弱い!原因と管理組合への相談ポイント

マンションに住んでいて、「どうもうちの部屋だけシャワーの勢いが弱い気がする」「キッチンや洗面所の水の出もなんだか頼りない…」と感じることはありませんか?排水管トイレつまりでは所沢市がする配管交換では高層階だから仕方ない、と諦めてしまう方もいるかもしれませんが、マンション全体の水圧が低い場合もあれば、自分の住戸だけに原因がある場合もあり、対策を講じることで改善できる可能性もあります。しかし、マンションの場合は、戸建て住宅とは異なり、自分で勝手に調査や工事を進めることはできません。管理組合や管理会社との連携が不可欠となります。今回は、マンションで水圧が弱い場合に考えられる原因と、管理組合や管理会社へ相談する際のポイントについて解説します。 マンションで水圧が弱い場合、まず考えられる原因は、建物全体の給水方式と水圧設定に関連するものです。多くのマンションでは、受水槽に一旦水を貯め、そこからポンプで各住戸へ給水する「受水槽方式(加圧給水方式)」や、水道本管から直接各住戸へ給水する「直結給水方式」などが採用されています。受水槽方式の場合、ポンプの能力や設定、あるいは受水槽から各住戸への配管の状況によって水圧が決まります。特に高層階では、ポンプで押し上げる力が不足したり、途中の配管抵抗で水圧が低下したりして、低層階に比べて水圧が弱くなる傾向があります。また、建物全体で水圧が高くなりすぎないように、あるいは均一になるように「減圧弁」が設置されている場合、その設定値が低かったり、経年劣化で正常に機能していなかったりすることも、水圧低下の原因となります。これらの建物全体の設備に関する問題は、個々の住戸で対応できるものではなく、管理組合が維持管理を行う「共有部分」の問題となります。 一方で、自分の住戸内(専有部分)だけに原因がある可能性も考えられます。例えば、玄関横などにある水道メーターボックス内の止水栓(元栓)が完全に開いていない、あるいは各水回り(キッチン、洗面所、浴室など)の個別止水栓が絞られているといった単純な原因です。また、蛇口やシャワーヘッドのストレーナー(フィルター)にゴミや水垢が詰まっていると、その箇所だけ水の出が悪くなります。さらに、長年住んでいる場合、専有部分内の給水管・給湯管が老朽化し、内部にサビやスケールが溜まって水の通りが悪くなっている可能性も否定できません。お湯だけ水圧が弱い場合は、住戸内に設置されている給湯器の能力やフィルター詰まりも原因として考えられます。 このように、マンションでの水圧問題は、共有部分と専有部分、両方の原因が考えられるため、まずは原因を切り分けることが重要です。もし、近隣の住戸でも同様に水圧が弱いという声があれば、共有部分の問題である可能性が高まります。逆に、自分の部屋だけ明らかに水の出が悪いと感じる場合は、専有部分に原因がある可能性が高いと言えるでしょう。 いずれにしても、水圧に不満を感じたら、まず行うべきは管理会社または管理組合(理事会など)への相談です。「最近、自宅の水圧が弱いと感じるのですが、建物全体で何か調整などはありましたか?」「他の住戸でも同様の状況はありますか?」といった形で、状況を伝え、情報を共有することが第一歩となります。もし建物全体の水圧設定に問題がある場合や、共有部分の設備(ポンプや減圧弁など)に不具合が疑われる場合は、管理組合主導で調査や修繕が行われることになります。管理組合の理事会などで議題として取り上げてもらい、必要であれば専門業者による調査や、将来的な修繕計画への反映などを検討してもらう流れになります。 専有部分に原因があると考えられる場合でも、まずは管理会社に相談するのが基本です。管理会社によっては、提携している水道業者を紹介してくれたり、専有部分内の点検についてアドバイスをくれたりすることがあります。専有部分内の止水栓の確認やストレーナーの掃除程度であれば自分で行っても問題ない場合が多いですが、配管の洗浄や交換、加圧ポンプの設置(そもそも許可されない場合が多い)などを検討する場合は、必ず管理規約を確認し、管理組合の許可を得る必要があります。勝手な工事は絶対に避けましょう。 マンションの水圧問題は、原因の特定や対応が複雑になることがあります。だからこそ、自己判断で行動せず、管理組合や管理会社としっかりとコミュニケーションを取りながら、協力して解決策を探っていく姿勢が大切です。まずは相談することから始めてみましょう。