給湯器からの大量水漏れは、ある日突然起こるように感じられるかもしれませんが、実はその多くが日頃の小さな不具合の積み重ねや、メンテナンス不足が原因となっています。大きなトラブルに見舞われる前に、日常生活の中でできる簡単な点検を行い、給湯器を長持ちさせ、水漏れリスクを軽減しましょう。まず、定期的に給湯器本体やその周辺を目視で確認する習慣をつけることが大切です。給湯器の外装に錆や変形、水滴の付着などがないかチェックします。また、給湯器に接続されている配管(給水管、給湯管、ガス管、追い焚き管など)に水漏れの兆候や腐食、保温材の破れなどがないかも確認しましょう。特に配管の接続部分は水漏れが起こりやすい箇所なので、注意深く観察します。次に、給湯器の運転音や排気の臭いに異常がないかを確認します。いつもと違う異音がする、焦げ臭いような臭いがするといった場合は、内部で何らかのトラブルが発生している可能性があります。また、お湯の出が悪くなったり、温度が不安定になったりするのも、給湯器の不調のサインかもしれません。これらの異常を感じたら、早めに専門業者に点検を依頼しましょう。冬場には、特に凍結による水漏れに注意が必要です。給湯器本体や配管が凍結すると、内部の水が膨張して配管や部品を破損させ、解氷時に大量の水漏れを引き起こすことがあります。外気温が氷点下になる予報が出ている場合は、給湯器の取扱説明書に従って水抜きを行ったり、配管に保温材を巻いたりするなどの凍結防止対策を講じましょう。また、長期間家を留守にする際も、凍結防止運転機能があれば作動させるか、水抜きをしておくことをお勧めします。給湯器の排気口や吸気口の周りに物を置かないことも重要です。これらの開口部が塞がれると、不完全燃焼や給湯器の故障の原因となり、間接的に水漏れに繋がる可能性もあります。年に一度程度は、専門業者による定期点検を受けることも、水漏れ防止には非常に有効です。